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正式な書類・日本

自筆証書遺言・公正証書遺言・人生会議:日本の正式な書類と準備のしかた

文:皓仔パパ・約 6 分で読めます・2026-10-20 更新

家族への手紙は気持ちを残せますが、法的な効力はありません。財産をどう分けるか、医療についてどうしてほしいかには、日本でも正式な方法があります。この記事ではわかりやすくまとめていますが、細かいところは弁護士、司法書士、公証役場、医療機関の案内に従ってください。

この記事は 2026-10-20 時点で確認した法令・公式の説明をもとにまとめています。制度や画面は変わることがあるため、最新の公式情報をご確認ください。

まず整理:手紙、遺言、医療の希望

書類・取り組み扱うこと効力
家族への手紙気持ち、思い出、物の置き場所法的な効力はない
遺言書財産をどう分けるか、誰に遺すか民法の定める方式で作れば有効
人生会議(ACP)医療やケアの希望を、家族や医療者と話し合って共有する法律上の書類ではなく、話し合いの積み重ね
尊厳死宣言公正証書など延命治療を望むかどうかの意思表示日本には定めた法律がなく、医療者が本人の意思として参考にするもの

遺言:よく使われる2つ

民法が定める普通の方式の遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つがあります。一般によく使われるのは、自筆証書遺言と公正証書遺言です。

自筆証書遺言(民法第968条)

  1. 本文を全部自分で手書きします。パソコンでの作成や代筆はできません。
  2. 日付を書きます。「令和8年10月20日」のように、日まで特定できるように書きます(「10月吉日」では無効になります)。
  3. 氏名を自分で書き、押印します。
  4. 財産目録だけはパソコンで作ったり、通帳のコピーや登記事項証明書を付けたりできます。その場合は、目録の各ページに署名と押印が必要です。
  5. 書き直すときは、変更した場所を示して変更したことを書き添え、署名し、変更した場所に押印します。決まった方式があるので、迷ったら新しく書き直すほうが確実です。

法務局の自筆証書遺言書保管制度

自筆証書遺言は、法務局(遺言書保管所)に預けることができます。紛失や書き換えの心配が減り、亡くなったあとに家庭裁判所での「検認」も不要になります。預けるときは本人が法務局に出向き、用紙の大きさや余白などの決まりに沿って書く必要があります。手数料は1件3,900円です(変更されることがあるので、法務局の案内でご確認ください)。

自宅などで保管していた自筆証書遺言は、亡くなったあと家族が家庭裁判所で検認の手続きをする必要があります。封がしてある場合は、勝手に開けずに家庭裁判所で開封します。

公正証書遺言(民法第969条)

  1. 証人を2人以上頼みます。
  2. 公証役場で、公証人に遺言の内容を伝えます。事前に公証人と打ち合わせて、戸籍謄本や印鑑登録証明書、不動産の登記事項証明書などをそろえるのが一般的です。
  3. 公証人が書面にまとめて読み聞かせ(または見せて)、内容を確認したら、本人と証人が電子サインで署名し、最後に公証人も電子署名して完成します。

2025年10月から公正証書はデジタル化され、原本は原則として電子データで作られ、保管されます(事情によっては紙で作ることもあります)。検認は不要です。費用は財産の額などによって変わります。体調によっては、公証人に自宅や病院まで来てもらえることもあり、公証人が認めればウェブ会議で作れる場合もあります。

証人になれない人がいます。未成年者、推定相続人や遺贈を受ける人、その配偶者や直系血族などです(民法第974条)。

また、兄弟姉妹以外の相続人には、法律で保障された最低限の取り分「遺留分」があります(民法第1042条)。遺留分を侵害する遺言も無効にはなりませんが、相続人はその分のお金を請求できるため、もめごとのもとになりがちです。

医療の希望:人生会議(ACP)

人生会議(アドバンス・ケア・プランニング)は、もしものときに望む医療やケアについて前もって考え、家族や医療・ケアのチームと繰り返し話し合って共有しておく取り組みです。厚生労働省がこの呼び名で広めています。

  1. 自分が大切にしていることを考えます。どこで過ごしたいか、延命治療についてどう思うか。
  2. 自分で判断できなくなったとき、代わりに考えてほしい信頼できる人を決めておきます。
  3. かかりつけ医や病院の医療者と話し、できれば家族も一緒に聞きます。
  4. 話した内容を書き留めておきます。気持ちは変わってもいいので、何度でも話し直します。

法律で決まった書式はありません。自治体や病院が配っている事前指示書などの用紙や、エンディングノートに書き留めておく方法があります。

尊厳死宣言公正証書

延命治療を望まないという意思を、公証役場で公正証書にしておく方法もあります。日本には尊厳死について定めた法律がないため、医療者が必ずそのとおりにするとは限りませんが、本人の意思をはっきり示す資料になります。作る前に、家族ともよく話しておきましょう。

作ったあとは

  • 書類の置き場所や、誰に預けたかを家族に伝えておきます。公正証書遺言や法務局に預けた遺言なら、そのことも伝えます。
  • なぜそう決めたのかを手紙に書いておきましょう。手紙に法的な効力はありませんが、家族が手続きを進めるとき、あなたの考えを理解する助けになります。
  • 具体的なことは、弁護士・司法書士・公証役場・医療機関に相談しましょう。

よくある質問

スマホで録音・録画した遺言は有効ですか?

有効ではありません。現行法では、録音・録画だけの遺言は認められません。命の危険が迫っているときなどに使える特別な方式の遺言もありますが、証人3人以上が立ち会うなど条件が厳しく、ふだん使うものではありません。自筆証書遺言か公正証書遺言で作ってください。

Sayahead の手紙を遺言の代わりにできますか?

できません。Sayahead に残した手紙や伝えておくことに、遺言としての効力はありません。アプリの「法的な次のステップ」では、残した希望ごとに、正式な書類で手続きが済んだかどうかをチェックしておけます。

人生会議と尊厳死宣言公正証書、両方必要ですか?

目的とやり方が違います。人生会議は家族や医療者と話し合いを重ねていくもので、尊厳死宣言公正証書は意思を書面にしておく方法です。まずはかかりつけ医や、病院の相談窓口(医療ソーシャルワーカー)に相談して、ご自身の状況に合わせて決めてください。

出典と確認について

この記事は一般的な説明であり、法的・医学的・財務的な助言ではありません。個別のケースは専門家にご相談ください。法令や各サービスの機能は変わることがあるため、下記の公式情報の最新版をご確認ください。

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